マルチターンロータリエンコーダ用途
移動式クレーンはあらゆる位置で正確に荷物を置くように設計されています。
その軽快な動きを可能にするのは、多数のセンサーやアクチュエータとインテリジェントな制御電子機器とのシームレスな相互作用です。
システムの転倒を防止するために、許容された、クリティカルでない作業範囲内で移動しなければなりません。そのためには、テレスコピックアームの回転角度、傾き、伸びなどの要素を連続的に記録する必要があり、高精度なロータリエンコーダが必要となります。伸縮アームの延長を安全かつ正確に記録することは、特段に難しい課題です。
このような作業には、マルチターンロータリエンコーダが使用されます。エンコーダの単数回転位置に加えて、回転数を記録します。
このようなソリューションは、今回ご紹介したもの以外にも、ボーリング装置のトンネリング(変位)を精密に計測する露天掘りや地下採掘の掘削システムや、車輪の位置を高精度に記録する必要があるハイスタッカーフォークリフトや重量物運搬車など、多くの用途で必要とされています。マルチターンロータリエンコーダは、包装機、ケーブルウィンチ、ケーブルドラムとの組み合わせにも非常に有効です。
Vert-X 37MT - 電池やギアを使用しないアブソリュート測定システム
従来のマルチターンロータリエンコーダには、電源が入っていない状態で回転数を検出、保存、保持するためには、減速機やバックアップ電池を装備しなければならないという大きな欠点がありました。
しかし、Contelecのマルチターンロータリエンコーダはそのようなことはありません。磁界の方向を測定して1回転の位置を検出し、回転数の磁気測定を行うことで、回転位置および回転数を検出しています。シャフトの回転によって、外部電源がなくても、不揮発性メモリ内の回転数を確実に記録させるのに十分な電気を発電できます。そのため、電源がない状態でも絶対位置が分からなくなることがない、アブソリュート位置測定システムを実現しています。
革新的なアーキテクチャを備えたマルチターンエンコーダ
こちらの特徴は、Contelecのアブソリュート マルチターン技術が指定された高分解能などです。マルチターンの場合、これは16ビットで、1回転あたり65,000以上のステップに相当します。マルチターンエリアでは最大44ビットの解像度を実現しています。Vert-X 37MTのデフォルト構成では、シングル及びマルチターンの解像度はともに16ビットに制限されています。
ContelecのVert-X 37MTマルチターンエンコーダの革新的な構造は、関連する用途で大きな長所となります。バックアップバッテリーを使用することで、メンテナンスコストを削減し、寿命を延ばし、環境にも配慮しています。また、Vert-X 37MTマルチターンエンコーダは非常にロバストで、メンテナンスの必要性を減らし、故障のリスクを最小限に抑えます。